工場の電気代削減を考えた場合、太陽光発電導入が正解?

近年、太陽光発電設備の広告などでは「蓄電池と太陽光発電を導入して、電気代を0円に!」などと言った文言を見かけることが多くなっています。「電気代が0円!」と聞くと、俄然、太陽光発電設備に興味や関心が出てくるという事業者様も多いことでしょう。
確かに、一般住宅などであれば、太陽光発電で作った電気を蓄電池に溜めておき、その電気を夜間に使用することで日々の生活にかかる電気代を極限まで削減し0円を目指すことも可能だとは思います。それでは、多くの大型機械などが稼働する工場や倉庫などで考えた場合はどうでしょうか?結論からいうと、工場や倉庫などでは、稼働のために大量の電気を消費することとなり、一般住宅のように電気代を0円にすることは非常に困難なのですが、日々の稼働にかかる電気代を削減できることは可能でしょう。

この記事では、工場や倉庫の電気代削減を検討した場合、太陽光発電設備の導入でどのようなメリットが得られるのかを分かりやすく解説します。

工場や倉庫に太陽光発電を導入するメリットや目的

それでは、工場や倉庫に太陽光発電を導入することの目的を簡単にご紹介しておきましょう。冒頭でご紹介したように、大量の電気を消費する工場や倉庫では、太陽光発電を導入したからと言って電気代を0円にするのは非常に困難だと言えるでしょう。そもそも、太陽光発電は、日射のない夜間は発電することができませんので、電気代0円を目指すのであれば、蓄電池の導入も必要になります。

工場や倉庫において、太陽光発電を導入することで電気代削減を目指すのであれば、普段はどの程度電気代が発生しているのかを把握しておく必要があるでしょう。工場の電力需要に関しては、東京大学経済学部が行ったアンケート調査がありましたので、参考としてデータをご紹介しておきます。
このアンケート調査によると、5人未満の工場の場合100,000円いかない程度、300人を超えてくると10,000,000円程度の電気代がかかっているとのことです。なお、この電気代は8月度の電気使用量のデータとなっています。
夏場のピーク時だとは言え、一カ月の電気代が一千万円近くかかるとなると、どうにかしてこのコストを削減できないものか…と考えるのが普通ですね。工場の電気代は、利益率低下の原因となりえます。少しでも太陽光発電システムでまかなうことができれば、利益率改善を目指すことも可能です。工場や倉庫で太陽光発電を導入する目的は、利益率改善のためのコスト削減が最も大きいと考えられるでしょう。

以下に、一般的に言われている工場や倉庫に太陽光発電設備を導入した場合のメリットをご紹介しておきましょう。

  • 工場で使用する電気代を節約できる
    最も大きなメリットは、稼働にかかる電気代を削減できるということでしょう。工場の電気代は、利益率低下の原因にもなりますので、電力会社から購入する電気量を大きく減らすことは、それだけ利益率を向上させることにもつながります。
  • 災害時の事業リスクに備えられる
    地震や台風などの自然災害直後には、停電が発生してしまう可能性も高いです。また、ライフラインが復旧した場合でも、電気の使用制限がかかるケースもあり、電気使用量が多い工場などでは通常の操業が難しくなる場合があるのです。太陽光発電は、自家発電による電源が確保できるということが大きなメリットになります。
  • 企業のイメージアップにつながる
    太陽光発電設備は、CO2排出量削減に一役買えるため、「環境問題に取り組む企業」といったイメージアップにもつなげることが可能です。また、大規模災害発生時には、地域住民に自家発電した電気を開放するなど、地域貢献も可能となるでしょう。

工場や倉庫では、上記のようなメリットを享受するために、太陽光発電の導入を検討する企業が多くあります。

参考資料:工場の電力需要に関するアンケート調査

太陽光発電の導入事例をご紹介

それでは、実際に工場に導入された自家消費型太陽光発電の事例をいくつかご紹介しておきましょう。

トーホーグループ『トーホー・北関東』の事例

『トーホー・北関東』は、トーホーグループの子会社で北関東地区において業務用食品卸売事業を担っています。もともと売電目的の太陽光発電を複数個所で行っていたのですが、およそ7600万円の資金を投じて本社・宇都宮支店(平成28年10月竣工)の屋上に太陽光発電設備(太陽光パネル 1,036枚)の設置工事を行いました。
設置された太陽光発電設備は、出力規模はおよそ280kWで年間想定発電量は24万kWhとなっています。トーホー・北関東では、太陽光発電による電力の全量を自家消費で利用し、自社施設の使用電力のうち20%を賄う計画としています。

参考資料:株式会社トーホー・北関東プレリリースより

SUBARU 大泉工場に国内最大級の自家消費型の太陽光発電設備

自動車メーカーのSUBARUは、群馬製作所の大泉工場にある遊水地に自家消費型としては国内最大級となる太陽光発電設備の導入をおこなうと2018年11月に発表しました。
発電設備の出力は5MW(メガワット)となっており、年間発電量は5000MWh(メガワット時)を見込むメガソーラー施設となります。この太陽光発電設備の電力を、すべて工場で利用することで同工場の年間CO2排出量の約2%に相当する約2370トンの削減を見込んでいるとのことです。
SUBARUは、2017年に改訂した「SUBARU環境方針」の中で「CO2削減活動を全ての企業活動で取り組む」としており、2030年度にSUBARUグループが直接排出するCO2を2016年度比で30%削減(総量ベース)を目標に掲げています。

参考資料:SUBARUプレリリースより

まとめ

今回は、工場や倉庫などの電気代削減手法として注目されている太陽光発電設備についてご紹介してきました。太陽光発電設備の魅力は、工場や倉庫の屋根や空き地などの空間を利用して自家発電することができるようになることです。導入の目的によって異なりますが、太陽光発電を導入するためには必ず広大な土地を用意しなければならないということもありませんし、工場や倉庫に応じた規模の太陽光発電設備を導入すれば、発電した電気を自家消費することで施設の電気代削減を目指すことが可能になるのです。

さらに太陽光発電は、CO2排出量削減により地球環境の改善にも一役買うことができ、企業の災害リスクの低減にも役立つ設備となるでしょう。工場や倉庫などの電気代削減は、LED照明の導入や空調設備の更新など、さまざまな手法が考えられるのですが、電気代削減以外にもさまざまなメリットを得られる太陽光発電が正解かもしれませんね。

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