工場や倉庫へのIoT導入で得られた効果をご紹介!

今回は、工場や倉庫において、業務効率化や生産性の向上を目指して導入が進んでいるIoT技術について、その導入事例をいくつかご紹介していきたいと思います。
昨今、工場や倉庫などの現場では、「工場の自動化」「工場のIoT化」「見える化」などと言ったキーワードがよく聞かれるようになっており、本サイトにお越しいただいているなかにも、自動化やIoTと言った検索キーワードを使って検索されてきている方が多いようです。実際に、製造業界では急速に自動化やIoT化の波が来ていると言われており、工場の生産性向上、業務効率化を考えた時にはIoT技術の導入が必要不可欠になってくると予測されています。
しかし、実際にこういった最先端技術を導入しようと考えた時には、多額のイニシャルコストがかかってしまいますし、導入後の運用も考えると、むやみに導入するわけにはいきません。そこで、皆様が気になることと言えば、「同業他社がどのような技術を導入し、どういった効果が出たのか?」ということではないでしょうか。
本稿では、経済産業省などが公表している製造業や物流業界におけるIoT技術の導入事例とその効果をまとめました。

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工場や倉庫でのIoT導入事例

それでは、工場や倉庫で実際に導入されたIoT技術とその効果についてご紹介していきます。ここでご紹介する導入事例は、経済産業省が公表している『中小ものづくり企業 IoT 等活用事例集』の中からピックアップしたものです。

3Dデータ制作から試作品製作までをトータルに提供する

自動車の後付け部品製造を専門に行う企業の事例です。この企業では、非接触三次元測定機、CAD、5軸マシニング切削加工機を導入することにより、製品の測定から試作品製作までを一気通貫で行えるソリューションを構築しました。これにより、迅速な試作品提供が可能となり、競合他社との差別化では大きなメリットとなっているようです。

導入による効果
  • 従来の試作品製造工程では、手作業による作業工程も多く、実際に部品をはめ込んでも精度不足で取り付けができず、試作品の作り直しを強いられることも多かった。しかし、三次元測定機の導入によって飛躍的に精度が向上され、試作品の作り直しの工程が不要になった。
  • ダイレクト切削加工が可能になったことにより、試作品製造時間が大幅に短縮された。これにより受注から試作品の納品までの時間が大幅に短縮された。
  • 属人的な加工スキルに頼らない試作品製造が可能なため、今後、高齢化社会が進行し、製造スキルを持った人材の不足が見込まれている中でも、精度を保った製造が可能になった。
参考資料:中小ものづくり企業 IoT 等活用事例集 P16,17

作業効率化のための生産管理システムを導入

次は、自動車分野のコネクタ部品や、医療分野の内視鏡部品の製造・仕上げ・検査を行う企業でのIoT導入事例です。この企業では、従来、製品製造に関わる様々な情報管理を、紙媒体を利用して行っていたそうです。しかし、製造する製品も多種多様なため、管理が煩雑になり、手間も時間もかかるのが大きな悩みとなっていました。そこで、製品の各種情報を簡単に管理でき、即座に製品に関連する情報を追求できる管理システムを導入したそうです。
具体的には、成型機が自動で信号を発信し、複数の成型機について稼働状態やどの部品を作っているのか?など、簡単に追求できるシステムとなっています。これらの情報は、従業員それぞれがタブレットを持つことで、生産指示や状況の把握を簡単にできるようになっています。

導入による効果
  • 従来の紙媒体を利用した情報管理と比較すると、大幅に手間やコストが削減できた。
  • 正確な注文・生産データが蓄積でき、さらに容易にそれらの確認ができるようになったため、データに基づく受注動向予測が可能になった。これにより材料在庫の確保や製品製造量の調整など、効率的な製品管理が可能となった。
  • 従業員に1人1台タブレットを支給しているため、成形機ごとの使用時の注意点や成形計画等をその場で確認できるようになった。
参考資料:中小ものづくり企業 IoT 等活用事例集 P20,21

トラック入場予約システムで荷待ち時間を削減

人材不足が社会問題として取り上げられている昨今では、物流業界へのIoT技術の導入も急がれています。そんな中、大和ハウス工業では、物流を担うトラックドライバーの待機時間を短縮する目的などで、入場予約システム・オンラインチェックインシステムを導入しています。これは、物流倉庫に到着する前に、ドライバーや運送業者がWEB上からトラックバースを予約できるシステムとなっており、倉庫側がトラックを効率的に迎え入れることができるよう時間調整をし、予約を完了させるシステムになっています。

導入による効果
  • 効率的なトラックの受け入れが可能となり、ドライバーの平均待ち時間が約70%削減できた。
  • 物流倉庫入場の際、トラックから降りることなくシステム内で受付ができることにより、バース待ちによる渋滞も緩和できると期待。
参考資料:大和ハウス工業公式サイト

MEMO
上述のように、製造現場である工場や物流の起点となる倉庫では、着実にIoTの導入が進んでいます。もちろん、施設の課題によって必要になる技術が異なるため、他社が導入したものをそのまま利用してもうまく運用できるとは限りません。しかし、同業他社の事例をしっかりと分析することで、自社の製造過程のどこに改善点があるのかを見つけるヒントになると、筆者は考えています。
様々な場所で導入が進むIoT技術ですが、上述したもの以外にもたくさんの事例がありますので、以下にご紹介する資料などを一度ご覧になってはいかがでしょうか?
参考資料①:中小ものづくり企業 IoT 等活用事例集
参考資料②:ロボット革命イニシアティブ
参考資料③:農林水産省「農山漁村におけるIT活用事例等」

まとめ

今回は、工場や倉庫で導入が進められている『IoT』の、導入事例と導入によって得られた効果についてご紹介しました。工場や倉庫などは、それぞれの施設によって製造する製品や保管する製品が異なるため、他社の導入事例をそのまま真似て利用することはできないかもしれません。しかし、同業他社がどういった事を課題と考え、それを解決するためにどういった技術を利用したのかを知ることで、自社の本当の課題を知るヒントになるのではないかと思います。
今後の日本社会は、少子高齢化が進み、さまざまな業界で人材不足が予測されています。したがって、今からでも属人的な手段以外で自社の課題を解決できる手法を考えていく必要があるのではないでしょうか。

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