身近にある『危険物』の処分方法について。取り扱いを間違うと、思わぬ事故を引き起こします

今回は、身近にある『危険物』を処分する際に注意しておきたいポイントをご紹介します。『危険物』という字面だけを見ると、「特殊な場面でしか使用しない非常に危険なもの…」というイメージを持ってしまう方が多いかもしれません。しかし、実は危険物の中には一般家庭の日常生活の中で、普通に使われているようなものも存在するのです。

そもそも『危険物』というのは、消防法によってその取り扱い方や保管方法が決められている物質の総称で、「通常の状態で保管・放置しておくと、引火性・発火性があり、火災や爆発、中毒などの災害につながる危険がある物質」を指しています。それでは、こういった身近にある『危険物』について、それらが不要になった場合にはどのようにして処分すれば良いのでしょうか?
前述したように、身近にある危険物でも、通常の状態で放置してしまうと、火災や爆発、中毒などの災害を引き起こしてしまう危険があることに違いはありませんし、万一の事故を防ぐためには適切な処分方法を知識として身につけておかなければなりません。

そこでこの記事では、どのような危険物が身近にあるのか?また、それらを適切に処分するためにはどうすれば良いのか?について簡単にご紹介したいと思います。

身近にある『危険物』とは?

それではまず、そもそも危険物がどのような物なのか、また、私たちの身近にはどのような危険物があるのかを簡単にご紹介していきましょう。『危険物』という名称だけで考えれば、日常生活には何の関わり合いも無い物質のように思えますが、一般家庭などでも普通に使用されている危険物も存在するのです。
したがって、万一の事故を防ぐためにも、身近にどのような危険物があるのかはしっかりとおさえておきましょう。

『危険物』の種類について

冒頭でご紹介したように、危険物は消防法によってその取り扱い方や保管方法が決められている物質のことを指しています。『危険物』という字面だけで考えると、毒物や劇物をイメージする方も多いかもしれませんが、そうではないのです。

消防法では、この危険物をそれぞれの性質によって第一類~第六類に分類しており、それぞれの特徴は以下のようになっています。

  • 第一類 酸化性固体
    他の物質を強く酸化させる性質があり、可燃性と混合したときに、『熱・衝撃・摩擦』により、きわめて激しい燃焼を起こさせる。
  • 第二類 可燃性固体
    それ自体が燃えやすい、もしくは40度未満などの低温でも引火しやすい性質がある。
  • 第三類 自然発火性物質および禁水性物質
    空気、水に触れることで発火もしくは可燃性のガスを発生させる性質がある。
  • 第四類 引火性液体
    燃えやすい液体のこと。
  • 第五類 自己反応性物質
    加熱分解などによって爆発の恐れがある固体や液体。通常、物が燃焼するには酸素が必要ですが、このカテゴリーの物質は分子内に酸素を含んでおり、空気に触れなくても燃焼が進む。
  • 第六類 酸化性液体
    第一類と同様に、他の物質の燃焼を促進させる性質をもつ。刺激臭を有する物質が多い。

これらの物質は、正しい方法で取り扱わなければ、火災や爆発、中毒などの災害を引き起こす恐れがあるのです。それでは、これらの危険物の中でも、私たちの身近にあるのがどういった物質なのでしょうか?以下で見ていきましょう。

身近にある『危険物』の種類

意外に思うかもしれませんが、危険物は私たちの日常生活に非常に密接な関係があります。以下に、身近に存在する危険物をいくつかご紹介しておきましょう。

ガソリン・軽油・灯油などの燃料
最も身近にある危険物は、ガソリンや軽油、灯油などの燃料です。私たちの日常生活を考えた場合、自動車は欠かすことができないアイテムですが、これらの燃料は第四類の危険物に分類されています。なお、給湯器やストーブなどに使用される灯油も第四類の引火性液体という危険物に分類されています。これらは、近くに火の気があると引火する恐れがある物質です。
動植物油類
一般家庭でも、毎日のように使用する油類の中にも危険物が潜んでいます。動植物から抽出できる油類で引火点が250℃未満のものは第四類危険物に指定されています。食用のサラダ油などは引火点が250℃以上あるのですが、オリーブ油やナタネ油などは250℃未満で、危険物に指定されているものもあります。
その他
上記以外にも、高濃度アルコール飲料や危険物を含んだスプレー缶なども身近な危険物として注意しましょう。特にこれらは、危険だという認識が非常に薄れているため、処分方法を間違ってしまいゴミ収集車の火災を引き起こしてしまう…などと言った事故の事例もあるのです。

参考資料:品川消防署「くらしの中の危険物を確認しましょう

正しい危険物の処分方法とは?

それでは、上記のような危険物を処分しなければならなくなった場合の正しい対処法をご紹介していきましょう。

ガソリンや灯油など、燃料の処分方法

ガソリンや灯油などの液体危険物は、正しい方法で処分しなければいけません。処分方法の知識がなく、不適切な方法で処分した場合、火災などの事故を引きおこしてしまう可能性があります。

倉庫や工場などでは、設備の燃料としてガソリンや軽油を常備している場合が多いです。しかし、長く保管していた、保管方法を間違ってしまったなどと言った場合、劣化してしまいますので処分しなければならない場面もあるのです。こういったガソリンや軽油、灯油などの処分に関しては、購入したガソリンスタンドに相談すると良いでしょう。ガソリンスタンドは危険物の取り扱いに慣れていますので、ほとんどのスタンドで引き取ってくれます。なお、処分費用は無料の場合もありますが、ほとんどの場合「数百円~」となっています。

一般家庭では、1シーズンで使いきれなかった灯油を次の冬まで保管して持ち越しで使用するケースが多いのですが、持ち越し灯油の使用による事故も多く発生しています。灯油は、正しい保管方法を守らなければ劣化してしまいますので、安全のため持ち越し灯油の使用は控えましょう。

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危険物を含むスプレー缶の処分方法

殺虫スプレーや消毒用スプレーなどの中には危険物が含まれている場合があります。使い終わったスプレー缶の処分は、意外に困ってしまう人も多く、不適切な方法で処分されるケースも少なくありません。しかし、正しい処分方法を守らなければ、ゴミ収集車内で爆発・火災事故を引き起こしてしまう…と言った危険があります。

スプレー缶の処分に関しては、缶の中にある全てのガスを抜いたうえで廃棄するようにしましょう。一昔前であれば、「缶の底に穴をあける」という手法が一般的でしたが、最近ではスプレー缶に中身排出機構(ガス抜きキャップ)という装置が取り付けられていますので、安全にガス抜きをすることが可能です。中身排出機構については、メーカーや商品によって構造が違いますので、取扱説明書などを確認してしっかりとガス抜きを行ってください。
なお、スプレー缶のガス抜きに関しては、室内で行うのではなく、風通しが良く火の気のない屋外で行うようにしてください。

> 中身排出機構の使い方についてはコチラ

まとめ

今回は、私たちの身近に存在する危険物の種類と、正しい処分方法についてご紹介してきました。この記事でご紹介したように、『危険物』という字面だけで考えると、特殊な場面でしか使用することのない取り扱いを注意しなければならない物質と考えてしまう方も多いかもしれません。しかし、危険物というのは、消防法で定められている物質の総称で、日常生活の中でも頻繁に利用する物質も多く存在します。

実際に、危険物が含まれたスプレー缶を不適切な方法で処分しようとして、大爆発を引き起こしてしまった…などと言う事故も発生していますので、この記事でご紹介した内容は覚えておきましょう。

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