熱中症対策には水分補給だけではなく、塩分補給も忘れずに!正しい熱中症について学びましょう!

今回は、これからむかえる本格的な夏に向けて、工場や倉庫の管理者が頭に入れておきたい熱中症の基礎知識をご紹介します。
工場や倉庫などの作業現場では、取扱製品によっては、エアコンなどの空調機器を利用することができず、室内温度が40℃を超えるなど、従業員にとって非常に過酷な環境となることも珍しくありません。もちろん、40℃を超えるような室内では、作業効率も大幅に低下する可能性があり、何より過酷な作業環境から、なかなか従業員が集まらない…などという悩みにもつながってしまうことがあるでしょう。
熱中症に関して、あまり知識を持っていない人の中には、熱中症は直射日光の当たる屋外作業の場合に発症すると考えているかもしれませんが、屋内作業を主とする製造業の熱中症発症数は、建設業に次いで第2位と、非常に多いのです。熱中症は、最悪の場合、命に関わることもありますので、大切な従業員の健康を守るためには、熱中症対策の正しい知識を持っておかなければいけません。

熱中症の症状について

それではまず、熱中症が発症していると疑った方が良い症状についてご紹介します。熱中症は、高温多湿な環境に身体が適応できないことで、さまざまな症状が生じることの総称です。
以下のような症状が出た場合には、熱中症の疑いがありますので、適切な処置を行う必要があります。

  • めまいや顔のほてりがある…
    作業中などに、めまいや立ち眩み、顔が異常にほてっているなどの症状がある場合、熱中症のサインです。一時的に意識が遠のいてしまったり、腹痛を併発する場合もあります。
  • 筋肉が痙攣する、手足がつる…
    熱中症の初期には、筋肉がピクピクと痙攣したり、硬くなることがあります。特に運動などをしていない場合で、筋肉痛や手足がつるという症状がある場合、熱中症のサインです。
  • 身体がだるい…吐き気がある…
    暑さで、身体に力が入らない、だるくてぐったりしている場合も熱中症のサインです。吐き気や頭痛などを伴うことが多いです。
  • 体温が異常に上昇…皮膚に異常…
    体温が異常に高く、触るととても暑い場合や、皮膚が赤味を帯びて乾いているなどの症状も熱中症のサインです。
  • 普段の汗のかきかたと異なる…
    いくら拭いても汗が流れてくるなど、異常なほど汗をかく場合や、逆に暑いのに汗を全くかいていないなど、普段と異なる汗のかきかたは熱中症のサインです。
  • 意識が朦朧とし、反応がおかしい…
    何らかの意識障害を発症し、声をかけても反応しなかったり、返答がおかしい。または、身体がひきつけを起こしていたり、まともに歩行ができない場合などは重度の熱中症にかかっています。すぐに医療機関に連絡しましょう。
  • 自分で水分補給ができない…
    呼びかけに反応をせず、自分で水分補給ができない状態は、非常に危険です。ただし、この場合、無理やり口から水分を補給させると危険な場合があります。したがって、すぐに医療機関に連絡しましょう。

熱中症は、上記のような症状が出ます。普段は暑さに自信がある方でも、寝不足や二日酔いなど、生活習慣によって突然発症することもあるので注意が必要です。

熱中症対策の注意点

近年、工場や倉庫などでも、熱中症対策として「作業中のこまめな水分補給」を推奨している企業は多いと思います。昔から、熱中症を防ぐ目的や熱中症の初期症状が出ている場合には、水分補給させることが正しい対処法として知られています。確かに、熱中症対策を考えた場合、水分補給は非常に大切ですが、単純に大量の水分を補給しているだけでは、かえって症状を悪化させてしまうこともあると言われています。
ここでは、熱中症対策としてこまめな水分補給をするときの注意点をご紹介します。

水分補給が熱中症を悪化させる!?

本格的な夏が近づくと、テレビなどのメディアでも盛んに「熱中症対策のため、こまめな水分補給を!」というワードが聞こえてきます。しかし、しっかりと水分補給をしていたのに、熱中症になってしまった…などという経験がある人も多いようです。さらに、水分補給をしたことにより、逆に症状が悪化してしまった…などという話も珍しくありません。
実は、高温多湿な場所で長時間労働することによって汗を大量にかいた場合、体内の水分はもちろんですが、水分とともに塩分やミネラルも奪われてしまうのです。そしてそこに、水分だけを補給したとすると、余計に血液中の塩分やミネラルの濃度が低くなってしまい、さまざまな熱中症の症状が現れることになるのです。
つまり、熱中症対策のためにと大量の水分補給をすることで、余計に体内の塩分などのバランスを崩してしまい、熱中症の発症につながってしまうことや、熱中症の重症化を招いてしまうことがあるということです。

熱中症対策には適度な水分と塩分の補給を

熱中症や、熱中症が疑われる初期症状がある場合には、水分だけを補給するのではなく、塩分も一緒に補給することがとても大切です。自分で手軽に水分と塩分を補給しようと考えた場合には、食塩水を用意しておくのも良いと思います。食塩水は、1Lの水に1~2g程度の食塩を加えるのを目安として、水筒などに入れて職場に持っていくのがオススメです。
また、長時間の過酷な環境下での労働は、糖分も失われてしまいますので、エネルギー補給のために少量の砂糖などを加えると良いでしょう。そうすることによって、水分と塩分の吸収が良くなる上に、疲労回復にもつながるなど、より効果的な水分補給となります。なお、手軽に塩分と糖分、水分を補給するためには、市販されているスポーツドリンクもオススメです。ただし、カフェインが含まれた飲料は、利尿作用が強くなる可能性があるので避けた方が良いでしょう。

まとめ

今回は、工場や倉庫での作業で、従業員の熱中症を防ぐため、熱中症の基礎知識と効果的な水分補給の方法をご紹介しました。効果的な熱中症対策といえば、メディアなどでも「こまめな水分補給が重要!」といわれることもあり、単純に水分だけを補給しておけば熱中症にはかからないと思っている人が少なくありません。しかし、本稿でご紹介したように、大量に汗をかいたときには、水分だけでなく塩分やミネラルも奪われてしまうため、水分だけの補給では余計に体内のバランスを崩してしまうことになりかねないのです。
したがって、夏場の工場や倉庫での作業では、水分の補給に合わせて、塩分や糖分も補給するように従業員に指導するのが良いでしょう。現在でも、職場での熱中症による死者は、年間20人程度もいると言われています。熱中症は、きちんと対策さえとっておけば、必ず防ぐことができるものですので、工場や倉庫の管理者は、従業員の体調管理をしっかり行うため、正しい熱中症対策の知識を頭に入れておきましょう。

工場や倉庫など、屋内での熱中症対策には何をすれば良い?

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