花粉症が業務効率を低下させる!?知っておきたい花粉症対策をご紹介!

今回は、『日本人の国民病』とも言われている花粉症に関して、花粉症が日本の労働力にどれぐらい悪影響を与えているのかや、効果的と言われる職場での花粉症対策についてご紹介します。
日本では、毎年2月から5月にかけて全国で花粉が舞うようになり、連日テレビでも花粉の飛散量などに関するニュースが取り上げられます。特に、3月上旬から下旬にかけては、スギ花粉の飛散量がピークを迎えるため、花粉症を患っている方は外出するのも嫌になる…という話をよく耳にします。花粉症は、目がかゆくなったり、鼻がむずむずしてくしゃみや鼻水を引き起こすなどの諸症状が有名ですが、症状がひどい人であれば、慢性的な頭痛や体のだるさ、吐き気などを併発し、仕事の妨げになってしまうことまであるそうです。
したがって、近年では、業務効率を下げる原因ともなる『花粉症』は、個人の問題ではなく会社全体をあげて取り組んでいくべき課題の一つと考えている企業も少なくありません。そこで本稿では、花粉症が業務にどの程度悪影響を与えるのか、社内での効果的な予防・緩和策もご紹介します。

花粉症が業務に与える影響は?

それでは、花粉症が日本社会にあたえる悪影響について簡単にご紹介していきましょう。そもそも皆さんは、日本人がどの程度花粉症を患っているかご存知でしょうか?日本の花粉症罹患者については、正確な数字はないのが現状ですが、厚生労働省が公表している『花粉症環境保護マニュアル』内で紹介されている『2008年(1~4月)の鼻アレルギー全国疫学調査』によると、花粉症の有病率は29.8%と記載されています。さらに、2019年2月に行われたネットアンケートでは、約4割の方が「花粉症を自覚している」と回答する結果も公表されています。つまり、推定になりますが、日本人の3000万人~4000万人以上は花粉症を患っており、国民の4人に1人は花粉症の悪影響と戦っているということになります。
花粉症は、冒頭でもご紹介したように、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの諸症状が有名です。そしてこれらの諸症状をおさえる予防薬も市販されていますが、その薬の副作用として睡魔に悩まされるという話もよく耳にします。こういった花粉症による様々な症状は、当然ながら仕事中の集中力を奪い、生産性の低下をもたらせているでしょう。実際に、ある製薬会社が行った『花粉症から取り戻したいものに関する意識調査』というアンケートでは、花粉症による損失として「仕事の効率が落ちることによる生産性の低下」と答えた方が7割以上と、ダントツの1位となっています。

これらの事からも分かるように、「もし、従業員の大半が花粉症であったら…」と考えると、企業の生産性に与える悪影響は非常に大きなものと言え、花粉症対策の有無が企業の利益に影響するといっても過言ではないかもしれません。

参考資料:コンタック総研 花粉症から取り戻したいものに関する意識調査

職場でできる花粉症対策いろいろ

それでは、花粉症によって業務効率を落とさないための具体的な予防・緩和策を紹介します。2月から5月は、室内・室外に関わらずほとんどの場所で花粉が飛散していると考えられるでしょう。したがって、有効な花粉症対策を行うには、個人でできる物と会社全体で取り組むものを合わせて進めていかなければいけません。

入室前に花粉を持ち込まないようにするルールづくり

職場での花粉症緩和を考えた場合、まず考えなければいけないのが「花粉を室内に持ち込まない!」ということです。
花粉の飛散量が多くなる時期は、外を出歩くだけで服や髪の毛などに大量の花粉が付着してしまいます。そして、花粉が付着したまま室内に入れば、オフィス内で花粉が拡散し、外出していない人へも悪影響を与えてしまいます。
したがって、外出先から帰ってきて室内に入るときには、花粉を持ち込まないようなルールを作るのがオススメです。例えば以下のような手法があるでしょう。

  • 上着や帽子は、室内に入る前に脱ぐ
  • 衣服に付着した花粉は、粘着性のあるカーペットクリーナー(通称:コロコロ)などで除去してから入室する

上記のような簡単な対策だけでも、室内への花粉の拡散を抑えることが可能です。

窓やドアを閉めきる。加湿器や空気清浄機の稼働

春が近くなると、天候も良く暖かくなりますので、花粉症になっていない人は、窓を開けて自然の空気を感じたいと考える人も多いでしょう。しかし、窓を開け放ってしまうと、空気中に舞う花粉が室内に侵入し、花粉症の方にとっては非常に働きづらい環境になってしまいます。したがって、花粉が大量に舞う時期は、窓やドアはきちんと閉めきって花粉をシャットアウトするのがオススメです。ただし、その場合は、室内の空気がよどんでしまう可能性もありますので、数時間に一度窓を開けて空気の入れ替えをすることや、空気清浄機を常に稼働させるなどの工夫が必要でしょう。
また、室内に侵入した花粉は、加湿器を使用することで、湿らせて床に落とすことができますので、空気中の花粉を減らすことができます。そのため、花粉の時期は加湿器も稼働させておくことがオススメです。

花粉症手当などの企業独自の制度を導入

花粉症罹患は、目のかゆみや鼻水などの症状を少しでも緩和するため、ティッシュやマスク、目薬などの消耗品をはじめ、通院費や薬代など、大きな経済的負担を強いられます。したがって近年では、企業独自のさまざまな手法で花粉症対策に取り組んでいます。
例えば、福利厚生として『花粉症手当』を導入し、ティッシュやマスクなどの消耗品や通院費の一部負担などを制度として導入している企業もあります。他にも、在宅でできるような作業がメインの企業では、テレワーク(情報通信技術を利用して時間や場所にとらわれずに働くこと)制度を導入し、花粉が大量に飛散する季節は無理に出勤する必要がないという制度を作っている企業もあるそうです。

個人でできる花粉症対策

花粉症対策は、個人で行えるものもたくさんあります。いくつかご紹介しておきましょう。

  • 出社時間を早める
    花粉飛散の時間的ピークは、10時~14時と言われています。これは、花粉を発生させる植物の活動時間が昼型のせいです。したがって、出社時間を早くすることで花粉との接触時間を減らすことが可能です。
  • 手洗いを増やす
    花粉は目に見えないのであまり意識する人がいませんが、指先には見えない花粉が大量に付着しています。そのため、目がかゆいからと目をゴシゴシ擦ってしまうと、余計、目に花粉を近づける可能性が高くなってしまうのです。花粉が飛散する時期は、普段以上に手洗いを徹底し、外出時などは携帯型クリーナーで指先を拭くなどの対策をすると大きな効果が見込めます。
  • レーザー治療をする
    アレルギー性鼻炎や花粉症は、鼻の粘膜に原因となる抗原が付着することで粘膜が炎症を起こして発症すると言われています。そのため、鼻の粘膜をレーザーで処置すれば、花粉症による諸症状を抑えることができるようになるそうです。永続的な効果は得られない治療法ですが、手術代に検査代も含め20,000円程度からできるので、花粉症が業務に悪影響が出るほどひどい方にはオススメかもしれません。

まとめ

今回は、『日本人の国民病』と言われる花粉症について、花粉症が作業効率に与える影響やその対策についてご紹介してきました。毎年、2月下旬から3月ごろになると、テレビなどでも盛んに花粉症の情報提供が行われるようになるなど、日本人と花粉症は切っても切れない縁があるように思えます。もちろん、花粉症は季節的なものですので、一定期間を我慢すれば、症状も改善されるものです。したがって、企業側からすれば「花粉症は季節的なもので対策の取りようがない、、」と、あまり積極的な対応をとらない企業も少なくないでしょう。
しかし、本稿でもご紹介したように、花粉症罹患者は様々な症状に悩まされ、集中力の低下による生産性の低下は確実にあると思います。これを個人の問題として放置してしまうと、会社の利益を損なうことにもつながりかねません。花粉症対策を、個人の自己管理だけに委ねるのではなく、会社として積極的に支援することで、働く人のモチベーションも向上し生産性アップにつながるのではないでしょうか。