意外と知らない『工場が表彰される賞』!工場はどんなところが評価される?

どのような業界にしろ、例えば自分の勤める会社が何らかの賞に入賞し表彰されるという事は、モチベーションアップにもつながりますし、なんだか自分が表彰されているようにも感じられ、誇らしい気分になるものではないでしょうか?こういった会社や製品に対する賞は、グッドデザイン賞やモンドセレクションなどが有名で、何らかの賞を取った場合には、積極的に商品の広告宣伝にも利用され、消費者からの信頼性も上がるものです。
それでは、このような『賞』のうち、ものづくりの最先端である工場などを表彰するものはあるのでしょうか?工場などであれば、何をもって評価するのかなど、イマイチ判断しづらいですし「工場を表彰する賞!」と聞いても、あまりイメージがわかないという人は多いかもしれませんね。しかし、世の中には工場をしっかりと評価して表彰する賞もあるのです。
今回は、一般の方にはあまり知られていないかもしれない「工場を表彰する賞」についてご紹介して行きたいと思います。

工場を表彰する賞『GOOD FACTORY賞』

工場を表彰する賞として近年注目されているのが、『GOOD FACTORY賞』です。この『GOOD FACTORY賞』は、工場の生産性や品質を向上させる取り組みに成功した企業に贈られるもので、4つの賞によって構成されています。冒頭でもご紹介しているように、工場と賞はあまり関連性を見いだせないという人も多いと思いますが、『GOOD FACTORY賞』は以下のような背景で設立されたそうです。設立の背景を公式サイトからご紹介しておきます。

今、多くの日本製造業が中国・アジア新興国を中心にものづくりの拠点を展開し、日夜現地の方々の協力のもとにものづくりに励んでいます。さらに、日本国内においては、厳しい事業環境の中、製造現場を何とか日本に残そうとして、他社、他国に負けないものづくりを追求しています。
こうした中、これまで日本能率協会は日本製造業のものづくり力強化へ向けた様々な取組みを実施してまいりました。2011年から新たにアジアワイドで優良工場表彰制度を導入しております。
引用元:公式サイトより

上記のような背景のもと、日本国内の工場だけに関わらず、アジア地域に進出している企業の工場を幅広く表彰している賞となっています。

『GOOD FACTORY賞』を構成する4つの賞とは

それでは、『GOOD FACTORY賞』を構成する4つの賞の概要をご紹介しておきます。

  • ものづくりプロセス革新賞
    これは、工場・事業所においてIE改善、ITの適用、品質保証、工程改善、物流革新、自動化など『ものづくりプロセス(工程)』が総合的に強化・改善されている企業を表彰する部門です。
    2018年度は、IoTと現場の改善力を融合し、自動化・無人化工場を実現したことなどが高く評価された『オークマ』などが受賞しています。
  • ものづくり人材育成貢献賞
    これは、名称からも分かる通り、高い技術を引き継いでいくため、次世代を担う優秀な人材を育てていくため、技能伝承、能力開発への取り組み、従業員育成等の未来に向けた組織的な人材育成の取り組みを表彰する部門です。
    2018年度は、中国西安にある工業用ミシンなどの製造を行うブラザー工業が受賞しています。また、工場の性質に沿った人材育成の仕組みをつくった事や、海外工場などで現地の人材を育成し、経営を行えるまで成長させた事例等が過去に受賞しています。
  • ものづくりCSR貢献賞
    近年の工場を取り巻く様々な問題もある中、地域社会との結びつきや環境対応、省エネ、福利厚生等、ものづくりがCSR活動として社会に貢献出来ているのかという側面で企業を表彰するものです。
    2018年度の受賞はありませんが、過去には地域を巻き込む形で様々な課題解決を図った工場等が受賞しています。
  • ファクトリーマネジメント賞
    上記の3つの内容について、個別の内容ではなく、総合的に『工場運営』のレベルの高さや、バランスの良さを評価するものとなります。
    2018年は、東レのマレーシア工場が受賞しています。

『GOOD FACTORY賞』は、上記の4つの賞から構成されており、詳細な受賞理由などは公式サイトで公開されます。また、受賞した企業は、表彰式への出席はもちろん、そこで自社が行った事例を発表できる機会を持てるようになっています。この表彰式は、主要新聞や雑誌などに掲載されるため、企業の知名度アップやブランディング効果等、名誉以外にも大きなメリットがあるといえるでしょう。
2018年度の受賞企業の詳細などは、こちらのサイトで確認してみましょう。今後の工場運営の参考になると思いますよ。

他にもある!工場を表彰する賞について

『GOOD FACTORY賞』についてはわかっていただけましたね。「工場に賞なんて…」等と考えていた方であれば、これほど大々的に工場を評価する賞があるとは驚きかもしれませんね。さらに、日本国内には『GOOD FACTORY賞』以外にも工場を評価する賞があるのです。以下に有名なものを簡単にご紹介しておきましょう。

省エネ大賞

省エネ大賞は、企業、工場、事業場等の節電や省エネ推進活動を表彰する『省エネ事例部門』と省エネ・節電製品又は省エネ波及効果の高いビジネスモデルを表彰する『製品・ビジネスモデル部門』に分かれています。要は、その名前の通り、省エネや節電などに対して優れた製品や取り組みを表彰するための賞で、経済産業者がスポンサーとなり、一般財団法人省エネルギーセンターから贈られる賞となります。平成30年度の省エネ対象は、平成31年1月30日に発表される予定です。

緑化優良工場等経済産業大臣賞

この賞は、工場緑地に関して、その重要性や理解促進を図る目的で作られた賞です。日本国内では、工場立地法によって一定規模以上の工場に関しては、敷地面積に対する緑地の割合が義務化されています。そして、この緑化優良工場等経済産業大臣賞では、優れた工場緑化の取り組みに対して、その対策を実施している工場を顕彰するために贈られる賞となります。なんと1982年からある賞で、歴史もある賞なのです。

まとめ

今回は、普段あまり意識することなどない『工場を表彰する賞』についてご紹介してきました。近年では、様々な地球環境問題が表面化しており、工場運営を行う場合、省エネやCO2削減のための取り組みなどは無視できないものとなっています。また、先輩から受け継いだ高い技術を、次世代に引き継いでいくため、優秀な人材の育成等も必要不可欠な取り組みになるでしょう。
そこで、これらの企業努力による取り組みをもっと世間の人に知ってもらうため、様々な表彰制度があるという事も知っておきましょう。これらの賞が工場に送られることは大変名誉なことです。企業のブランディングや知名度の向上にもとても役に立つものだと思いますし、工場で働く従業員のモチベーションアップにもなることは間違いないでしょう。工場運営者の方であれば、どういった対策をとればいいのかと迷った時には、受賞した工場の事例などをしっかりと分析すると、自社に必要な取り組みが見えてくるかもしれませんね。

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