トラックのレンタルサービスって?購入するのと比較した場合のメリットとは?

近年では、さまざまな製品のレンタルサービスが始まっており、ひと昔前であれば、購入するのが当たり前のようなモノでも、必要な時に必要な分だけレンタルするという方が増加しています。

自動車に関して考えれば、『レンタカー』サービスが古くからあるため、「自動車を借りる」という行為に抵抗がない人も多いかもしれませんが、トラックなど、事業用に用いられる車両に関しては、レンタルするのではなく「企業が購入するもの」と考える人の方が多かったようです。しかし最近では、トラックを入手する手法として、車両を購入するのではなくレンタルしている企業が増加していると言われています。もちろん、購入するにしてもレンタルするにしても、企業にはさまざまな考えがあってのことだと思います。

それでは、トラックを入手する際、車両を購入するのとレンタルするのではどちらがお得になるのでしょうか?当然、どちらの手法にもメリットとデメリットが存在していると思いますので、今回は、トラックを入手する際に、レンタルサービスを利用することで得られるメリットと、逆に損になってしまうと考えられるポイントをご紹介します。

トラックのレンタルサービスとは?

トラックのレンタルサービスに関しては、メーカーやディーラーなどが行っているのではなく、自動車レンタルを専門に行っているレンタル会社を利用するのが一般的です。わかりやすい例で言えば、通常のレンタカーサービスと同じです。実際にレンタルするときの流れも、レンタカーを借りる時と同じで以下のような流れになります。

  1. レンタル会社が保持している車両の中から、用途に合った車両を選びます。トラックが必要となる期間を決め、レンタル会社が規定している手続きを進めます。
  2. レンタル料金は、車両をレンタルする期間によって異なり、基本的に前払いで支払う場合が多いです。時間を超過してしまった場合は、追加料金が発生します。
  3. レンタル期間が終了すれば、レンタル会社指定の場所に車両を返却します。
トラックレンタルは、上記のような流れで車両をレンタルするのが一般的です。これを見れば分かるように、一般的なレンタカーサービスとさほど変わりはありません。ただし、トラックレンタルを行っている会社の中には、ドライバーもつけてレンタルするようなサービスも登場しています。
ちなみに、トラックを購入するのではなく借りる方法は『リース』という手段も存在しています。リースもレンタルと似たようなサービスに思えるのですが、レンタルは短期的に車両を借りるのに対して、リースは長期間同じ車両を借りるという点が異なると覚えておきましょう。
それでは、トラックをレンタルする場合のメリットとデメリットはどのようなことが言えるのでしょうか?以下で見ていきましょう。

トラックレンタルのメリット

それでは、トラックを購入するのではなく、レンタルして利用する場合のメリットからご紹介していきましょう。

初期費用を抑えることができる

トラックのレンタルサービスを利用する場合の最大のメリットは『導入にかかる費用を抑えることができる』という点でしょう。例えば、商用のトラックなどを購入しようと思えば、状態の良い中古車両であっても、数百万円単位の費用が必要になってしまうことでしょう。しかし、レンタルで入手する場合には、車両ごとに決められているレンタル料金のみ※1で、大幅に初期コストを下げることができるのです。したがって、短期的にトラックが必要になった…という場合には、レンタルサービスが非常に心強い存在になってくれるでしょう。

MEMO
※1 レンタル会社によっては、レンタル料金とは別に保険などの料金がオプション費用として掛かる場合があります。レンタル会社によって契約内容が変わりますので、いくつかのレンタル会社を比較するのがオススメです。

レンタル費用を経費として計上できる

トラックレンタルサービスでは、他にも料金的なメリットが存在します。
実は、トラックのレンタル料金は「賃借料」として経費計上が可能なのです。トラックを購入して入手する場合には、『資産』として計上されるため、固定資産税が掛かります。しかし、レンタルの場合には固定資産税を支払う必要がありませんので、会社として運用する場合には大きなメリットがあるのです。

メンテナンスの手間が少ない

レンタルでトラックを入手する場合、メンテナンスなどの手間が少ないのも大きなメリットです。もちろん、乗車前の簡易的な日常点検は必要になるのですが、その他の比較的大規模な車両のメンテナンスはレンタル会社が全て行います。したがって、メンテナンスの手間なく、いつでも状態の良い車両を利用できるというメリットがあるのです。

トラックレンタルのデメリット

上記のように、料金面や日々のメンテナンスが楽になるなどのメリットがあるトラックレンタルですが、いくつかのデメリットもあります。

トラックは自社のものではない

当然、レンタルサービスでトラックを利用する場合、あくまでも借りものであり、自社のものではありません。したがって、購入した車両とは異なり、契約した期間が終了すると返却しなければいけません。返却後に他の誰かが乗ることも考えて丁寧な扱いが必要です。

長期的にみると割高

トラックのレンタルで料金的なメリットがあるのは、あくまでも短期的に利用することを考えた場合です。
例えば、2tトラックなどを1日中レンタルした場合、1.8万円程度で利用できるため、非常に安価にトラックを利用することができます。しかし、同じ車両を1年間使い続けることを考えた場合、新車のトラックを購入するよりも割高になってしまうこともあるのです。
したがって、トラックのレンタルサービスを利用する場合には「どの程度の期間必要なのか?」をよく検討する必要があります。

必要な車両がいつでもあるとは限らない

トラックレンタル会社でも、常に全ての種類の車両を用意しているわけではありません。もちろん、トラックレンタルサービスを利用する方もたくさん存在しますので、必要な時に必要な車両が必ずあるわけではないのです。
トラックレンタルサービスは、あくまでもレンタル会社が保持している車両を貸し出すサービスとなるため、レンタル会社が持っていない車両を借りることはできませんし、他の人が利用している場合でも借りることはできないのです。したがって、必要な車両を探すために、いくつものレンタル会社に連絡しなければならない…なんて手間が出てしまうことがあります。

まとめ

今回は、トラックのレンタルサービスに関して、購入する場合と比較したときのメリット・デメリットについてご紹介しました。本稿でご紹介したように、簡単に言うとレンタカーサービスのトラック版のようなサービスなのですが、トラックレンタルの場合はドライバーごとレンタルすることもできるなど、その利便性が最近注目されているのです。
特に、毎日必ずトラックが必要になるわけではない…というような企業であれば、手軽に低料金でトラックが利用できるレンタルサービスは非常にメリットが多いと思います。ただし、あくまでも借りものとなってしまいますので、何度も借りていると、結果的に購入するよりも高くついた…とならないよう注意しましょう。