地震はいつ起こるか分からない…普段からできる職場の地震対策は?

今回は、災害時において従業員の安全を守り、顧客や自社の災害リスクを軽減するために必要なオフィスづくりについてご紹介していきたいと思います。
『地震大国』とも呼ばれる日本では、全国各地で頻繁に地震が発生しており、時には私たちが想像もし得ないほど大きな被害が出てしまうこともあります。皆さんの記憶に新しいものでも、東日本大震災や熊本地震などは、災害発生から数年が経過した現在でも完全に元の姿を取り戻したとは言えず、地震による被害がどれほど大きかったのかを物語っています。
特に地震の恐ろしい点と言えば、さまざまな技術が発展した現在でも『いつ・どこで・どの規模』の地震が発生するのか誰にも予測することができないことでしょう。台風などであれば、数週間前から進路予測が発表されますので、「できるだけ被害を出さないように…」と、何らかの対策を事前に行うことができるのですが、いつ発生するか分からない地震に関しては直前の準備も難しくなるため、普段からの災害に対する準備が非常に重要になるのです。

多くの人が集まって仕事をするオフィスなどで考えてみると、大型の棚やロッカーなどが配置されていることも多く、これらが地震により転倒・移動してしまうと、従業員に怪我人が出てしまう可能性があります。他にも、出入り口を家具が塞いでしまい、避難を困難にしてしまうリスクもあります。よって、普段から『地震に備えた安全なオフィスづくり』が非常に重要だと言えるのです。
そこで今回は、さまざまな大型家具が配置されるオフィスにおいて、従業員の安全を考えたオフィスの見直しポイントをご紹介します。

オフィスに潜む危険ポイント

引用:東京消防庁災害対策ハンドブックより

それではまず、地震が発生した場合、オフィス内にどのような危険が潜んでいるのかを簡単にご紹介しておきましょう。
上図は、東京消防庁が行った東日本大震災後の都内中高層建物のオフィスに向けたアンケート調査です。この調査では、中高層建物内に存在するオフィスにて、地震後に室内の家具の転倒や移動、高所からの何らかの落下が発生したかという質問があり、なんと20%のオフィスでは家具などの転倒・落下・移動が発生したと回答しているのです。階層別で考えてみると、高層階になるほど、オフィス家具の転倒・落下・移動が多く発生しています。
皆さんのが働いているオフィスを考えてみても、デスクの真後ろに大型のロッカーが備え付けられる場合もあるかと思います。、大型地震が発生した際には、こういったオフィス家具が転倒してしまい、従業員が怪我をしてしまう…という危険が存在しているのです。さらに、オフィス家具の配置によっては、出入り口を完全に塞いでしまうこともありますので、オフィス家具の配置にも注意しなければいけません。

地震被害に備えるためのポイント

引用:東京消防庁災害対策ハンドブックより

それでは、地震から従業員を守るため、普段から行っておきたいオフィスでの地震対策についてご紹介していきましょう。上図は、東京消防庁が公表しているオフィスで行うべき災害対策の一例です。この図から分かるように、さまざまなオフィス家具が設置されることになりますので、従業員の安全を守るためにはいろいろな対策が必要になるのです。
以下で、もう少し詳しくみていきましょう。

家具設置の工夫が必要


家具の配置は、緊急時の避難経路のことも考えておかなければいけません。上述したように、地震後には大型ロッカーなどの転倒・移動も考えられますので、それらが転倒した場合にドアを塞いでしまい避難できなくなってしまう…などの恐れがあるのです。したがって、転倒・移動したとしても「避難のためのドアを塞ぐことが無い場所」を考えて設置しなければいけません。

他にも、人間の近くになるデスク周りなどに背の高い家具を置かないようにするなどの工夫が必要です。デスクに人が座っている時に突然地震が発生し、棚が転倒してしまうと従業員が怪我をしてしまうリスクが高くなります。したがって、「家具類はできるだけ人のいる場所と離す」、「なるべく背の低い家具を選択する」などの工夫が必要です。

家具の固定を行う


大型オフィス家具は、転倒・移動を防ぐため、しっかりと固定するなどの対策が必要です。東京消防庁が公表している、大型家具の固定方法をご紹介しておきますので参考にしてください。

  • 金具で床、壁下地の鉄骨、コンクリート等とボルトで固定することと、家具等の上部を壁と固定する方式が最も効果的です。
  • 壁に沿って設置し、左右の家具等と相互に連結するなどして、レイアウトによる安定化を図りましょう。
  • 二段に重ねる場合は必ず上下を連結し、床、壁と固定しましょう。
  • 壁に付けられない場合は高さを120cm程度までのものを背合わせに連結し、倒れないようにしましょう。
  • ボルトは直径6mm以上のボルトを使用します。
上記のような対策で家具をしっかりと固定してください。また、オフィスなどでは、大型ロッカーなどの上にさまざまな備品を置いている…などといった事が良くありますが、地震時にはこういった物が落下して従業員が怪我をする…避難の邪魔になる…などの問題が発生しますので、できるだけ整理整頓してロッカーの上には何も置かないようにしましょう。

デスク周りの注意点


普段従業員が座っているデスク周りもさまざまな対策が必要です。以下を参考にしてください。

  • デスク、テーブルは連結し、安定させましょう。
  • OA機器はデスクなどへ固定しましょう。
  • デスクは床に固定しましょう。
  • ボルトは直径6mm以上のボルトを使用しましょう。
デスク周りも上記のような対策を進めていくのが重要です。なお、普段仕事を進めるための場所となりますので、デスク周りに色々なものを置いている人は多いです。しかし、緊急時にはデスクの下が避難場所となりますので、すぐに避難できるようデスクの下には極力何も置かないようにしましょう。

参考資料:東京消防庁「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック

まとめ

今回は、従業員の安全を守るために必要になるオフィス内での地震対策についてご紹介してきました。
皆さんもご存知の通り、日本は非常に地震が多い国として有名で、普段から万一の地震に備えた対策が重要となります。特に最近では、南海トラフ地震や首都直下地震など、巨大地震の発生確率が高まっていると言われていますし、従業員や自社を守っていくためにはオフィス内の安全確保が必要不可欠になると言えるのではないでしょうか。
地震は、いつ・どこで発生するのか誰にも予測できないものですので、普段から被災後の経済活動や救護活動を円滑に行えるように備えておくことが重要になると思います。

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