進化する自動車業界!環境に優しいと言われる『HV、PHV、BEV、FCV』自動車の違いって知っていますか?

今回は、自動車業界で進む「環境に配慮した新しい形の自動車」について簡単に解説していきたいと思います。現在と同じような「ガソリンとエンジンで走る自動車」が世界で初めて開発されたのは、なんと1886年のことで、自動車の歴史は100年以上も前から徐々に技術革新が進み、現在のような形になっています。

最近の自動車業界では、「発進・停止対応の自動追従走行」機能や「自動ブレーキによる追突防止」機能など、より安全性が高い運転を実現するための機能が付属され、安全機能が重要視されているように感じます。しかし、世界中のトレンドを見てみると、「どれだけ環境に配慮しているのか?」という点が非常に重視されるようになっています。これは、自動車が走行する際の排ガスが地球温暖化など、環境破壊を促進していると考えられているからで、自動車業界は「排ガスを出さない次世代の自動車の開発」が求められています。

そこでこの記事では、21世紀に入りよく耳にするようになってきた環境対応車やエコカーと呼ばれるものについて、どのような自動車が実用化されているのかをご紹介していきます。

参考:トヨタ自動車「クルマっていつごろできたの?」より

環境対応車にも種類がある!

それでは、年々増加している環境対応車やエコカーと呼ばれる自動車の種類についてご紹介していきます。環境対応車と言えば、「21世紀に間に合いました」のキャッチフレーズで、トヨタ自動車が1997年に世界初の量産を実現したハイブリット自動車(HV)が有名です。HVは、ガソリンで動くエンジンと電気で動くモーターの2つを搭載しており、低燃費を実現するといったものなのですが、環境対応車にはこれ以外にもたくさんの種類が存在しています。

ここでは、実用化が進んでいるさまざまな種類の環境対応車について、それぞれの特徴とメリット・デメリットを簡単に解説しておきます。

ハイブリッド自動車(HV)

環境対応車やエコカーと言われて、真っ先に思い浮かぶのが「ハイブリッド自動車(HV)」だと思います。現在、日本国内でも最も普及しているエコカーが『HV』だと言えるでしょう。

ハイブリットは、日本語で「組み合わさった」という意味で、これはガソリンで動くエンジンと電気で動くモーターの2つの動力を搭載している自動車のため、この名称がつけられています。ハイブリット車を運転したことがある人であればわかると思うのですが、このタイプの自動車は、走行状況に応じて、2つの動力のうち、より効率的な方を利用したり、同時に活用したりして低燃費を実現しています。なお、最近では、ガソリンエンジンを発電のみに使用するタイプが登場しているのですが、これも『HV』に含まれるとされています。

HVのメリットに関しては、動力が2つになっても、今まで通りのインフラをそのまま活用できると言いう点です。要は、従来のガソリン車と同じく、街中のガソリンスタンドで燃料の補給ができるということです。デメリット面は、純ガソリン車と比較すれば、動力が2つになる分、車体価格が高額になってしまうという点です。

プラグインハイブリッド(PHV)

プラグインハイブリッド車(PHV)は、外部電源から充電ができるタイプのハイブリット車のことを指しています。なお、三菱自動車では、プラグインハイブリットを「PHEV」と表記するのですが、意味は同じです。

このタイプの自動車は、「発電した電気で駆動用のモータを動かして走る」という点は、上述した『HV』と同じなのですが、プラグインハイブリットの方が容量の大きな駆動用バッテリーを搭載していて、「充電ができる」という点が異なります。充電は、家庭用のコンセントなどからも行え、基本的に充電した電力によるモーター走行が主体となります。ただし、電力が少なくなってくれば、ハイブリット走行に切り替えることが可能です。

PHVのメリットは、ハイブリット車と後述する電気自動車、両方の長所を併せ持っているといわれる点です。日常的な近距離走行の場合は、モーター走行のみでこなすことができ、環境への配慮はもちろん、ガソリン代の節約などにも役立ちます。さらに充電した電気が少なくなれば、ハイブリット走行が可能になるため、電気自動車のように「電欠」の心配もありません。
デメリットとしては、単純に、車体価格が非常に高額になってしまうという点です。基本的には、ハイブリット車よりも100万円以上高くなると言われていますので、初期コストの負担がかなり大きくなります。また、PHVが採用されている車種がまだまだ少ないという点もデメリットになると思います。

電気自動車(EV、BEV)

カーボンニュートラル実現に向けて自動車業界で注目されているのが電気自動車(EV)です。電気自動車は、外部から充電した電気を動力源としてモーター走行する自動車のことです。なお、近年では「EV(電動車=電気で動くクルマ)」という表記について、ハイブリット(HV)やプラグインハイブリット(PHV)なども、モーター走行するという意味では「EVに含まれるのでは?」という考えが出てきたこともあり、これらと区別するために「BEV(Battery Electric Vehicle)」と表記される場合もあります。

電気自動車は、自宅や街中に設置されている充電スタンドなどで車載バッテリーに充電し、モーターを動力に走行するという自動車です。そのため、走行中はCO2を排出することが無く、非常に環境性能に優れているというのが特徴です。

このタイプの自動車のメリットは、電力会社が用意している夜間の電気料金が格安になるプランを契約し、安価な深夜電力で充電しておけば、ガソリン車よりもランニングコストが安くなると言われている点です。ただし、地域によっては、街中に充電設備が整っていないという場合も多く、長距離ドライブの場合は、充電できる場所を探すのに苦労する危険があるというデメリットが存在します。

燃料電池車(FCV)

現在、「未来の自動車」として期待されているのが『FCV(Fuel Cell Vehicle)』です。まだ聞き馴染みが無い言葉かもしれませんが、最近になってトヨタ自動車のテレビCMが盛んに流れてきますので、言葉ぐらいは耳にしたことがあるのではないでしょうか。

「燃料電池車(FCV)」の最大の特徴は、水素と酸素の化学反応から電力を取り出し、モーター走行することから、CO2の排出量がゼロになるという点です。上述した電気自動車に関しても、走行中の環境負荷はなくなるのですが、充電するために使用する電力は、化石燃料を使って発電するわけですので、自動車として運用する場合に環境負荷が完全になくなるとは言えないのが実情です。しかし、燃料電池車の場合は、巨大なバッテリーを搭載する必要もありませんし、ガソリンも必要とせず、水素と酸素で電力を生み出すことができるので、環境負荷が最も少なくなると言われているわけです。

非常に環境負荷が少ない自動車だということから、燃料電池車の購入時には、国や自治体が多くの補助金を用意しています。したがって、車体価格がまだ高額でも、初期コストの負担がかなり小さくなるわけです。ただし、発電のための水素の供給設備が、まだまだ十分に整っているとはとても言えない状況で、大都市圏以外では事実上、自家用車としての導入は不可能な状況と考えておいた方が良いでしょう。つまり、ガソリンスタンドのように、水素ステーションを各地に設置していくといった、インフラ整備を先にする必要がある状況です。

まとめ

今回は、さまざまある環境対応車について、それぞれの特徴と現状のメリット・デメリットについて解説してきました。自動車は、私たちの移動手段としてなくてはならない存在になっているのですが、従来のガソリン車では、燃料を燃やした際に大量のCO2を排出させてしまうことになるため、人が移動するだけで環境破壊を促進してしまうという状況になっています。

もちろん、自動車による環境破壊リスクを完全にゼロにするということを考えた場合、「自動車の利用をやめる」というのが最も有効な選択と言えます。しかし、今や人だけでなく物の輸送にも自動車は欠かせない存在になっていますし、今さら自動車を利用しないという選択肢を選べないのが実情です。
そこで、今回ご紹介したような、環境対応車が続々と開発されているのが現状です。なお、「環境対応車を作る」「環境対応車のためのインフラ整備」などで大量のCO2を排出するのではないかと言った指摘も登場していますので、環境負荷の少ない「未来の自動車」開発と共に、CO2の排出が少ない製造施設づくりも重要になると考えられるでしょう。

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