製造工場にヒューマンエラーは付き物?できるだけ人為的ミスをなくすにはどうすれば良い?

今回は、さまざまな製品の製造を行う工場において、ヒューマンエラーをできるだけなくすためにはどうすれば良いのか考えて行きましょう。『ものづくり大国』とも呼ばれる日本では、非常にたくさんの工場が運営されています。

こういった製造工場では、製品の製造のため、さまざまな機械設備が導入されており、その中には一つのミスで大事故に発展しかねない設備も少なくありません。もちろん、製造工場では、工場の稼働中に小さな事故も発生させないように、さまざまなルールやマニュアル作りを進めていることでしょう。しかし、どれだけしっかりとしたルール作りを行っていたとしても、どうしても発生してしまうのが『ヒューマンエラー』です。工場で発生する事故の中でも、防げたかもしれない…とされるのがヒューマンエラーですが、作業の慣れからくる不注意やルールの無視など、工場で実際に起きてしまう事故の多くはヒューマンエラーが原因とも言われています。

そこで今回は、工場で起こるヒューマンエラーの原因や、どのようにして防げばよいのかについて考えていきます。

ヒューマンエラーが起こる原因は?

それではまず、工場で発生するヒューマンエラーの原因から考えていきましょう。身も蓋もない言い方になってしまいますが、製造業に関わらず、どのような業界でも「ヒューマンエラーは必ず発生するもの」と考えておくべきです。工場などで作業を行うのは、人間です。その日の体調や、まだ作業に慣れていない…、逆に作業に慣れてしまい注意力が散漫になっているなど、ヒューマンエラーはさまざまな要因で発生します。
それでは、工場などで発生するヒューマンエラーはどのようなことが原因となっているのでしょうか?一般的にヒューマンエラーが発生する原因は以下のようなことです。

ヒューマンエラーが起こる原因は?

ここでは、工場などで発生するヒューマンエラーの原因を具体的に紹介しておきましょう。ヒューマンエラーの原因の多くは『見落とし・思い込み・やり忘れ』だと言われています。それぞれの原因について具体的な状況をいくつかあげてみます。

「見落とし」によるヒューマンエラー
まずは『見落とし』によって発生するヒューマンエラーからです。

  • 工場内標識を見落としてしまい、事故が発生した…
  • 指示書に修正が入ったのに、見落としてしまい従来の情報のまま製造を進めた…
  • 機器が警告を表示していたにもかかわらず、見落としたために事故が発生した…
「思い込み」によるヒューマンエラー
これは、作業に慣れてきたベテラン従業員などに起こりがちです。「いつも〇〇だから…」といった心理はミスを招く場合があります。

  • いつも〇〇だからその通りに作業を行ったが、仕様が変わっていた…
  • 誤った商品知識をもっていたため、見当違いの製品を作った…
「やり忘れ」によるヒューマンエラー
これは、作業員の能力不足や疲労によって実行できない場合もありますが、意図的に手抜きをすることなども原因の一つとなります。

  • 上司に指示された業務を忘れてやらなかった…
  • 作業終了後、機械の電源を切るのを忘れていた…
  • 後回しにしていた書類を出し忘れた…

上記以外にも、単純な知識不足や、怠慢などがヒューマンエラーの原因となります。
ヒューマンエラーというものは、いくら注意しているつもりでも上記のようなことが原因となり発生してしまう可能性があります。したがって、ヒューマンエラーを、起こさせないことを目標にすることは当然として、もし発生した場合に迅速な対応を行うことや、同じミスが二度と発生しないような対応策を考えることも必要になるでしょう。

ヒューマンエラーを防ぐためには?

それではここからは、工場でヒューマンエラーを防ぐための対策をご紹介します。近年では、製造工程に人間が介在しないよう、さまざまなロボットやシステムの導入による自動化が進んでいます。当然、製造工程に人間が介在しないのであればヒューマンエラーなどはなくなることでしょう。しかし、現状では、全ての工程で、全く人間が介在しないような製造工場はまだまだ技術的に難しいのが実情です。
それでは、ヒューマンエラーを減らすにはどうすれば良いのでしょうか?

対策① ミスをしないように訓練する

まず、作業に従事する従業員についてです。ヒューマンエラーの中でも、従業員の知識不足や技量不足で発生しているミスであれば、しっかりと教育・訓練を行い、正しい知識と技術を身に着けることで防ぐことが出来るようになるでしょう。
具体的には、作業工程をきちんと分かりやすくマニュアル化し、そのマニュアルを徹底させる。さらに、同じ材料、同じ工程で作業訓練を行うなど、作業員の技術レベルを上げることがヒューマンエラーを減らす近道になるでしょう。これは「当たり前のこと」のように思えますが、職人の世界では「見て覚えろ!」と言う意識がまだ残っていることもあり、マニュアル不足に陥っている工場も少なくないのです。

対策② 人間のミスが発生しない環境にする

次は、「人間のミスが発生しない環境を作る」という対策です。上述したように、近年、工場を自動化させるため、機械やロボットの導入を進めている工場は多いです。究極は、製造工程全てにおいて機械やロボットを導入し、工場をシステム化することで完全に人の介在を無くすということです。製造工程に人の力が介在しないのであれば、ヒューマンエラーなど起こりようがありません。しかし、これは理想論で、現実には完全に人の力を介在させないフローを実現するのは難しいものです。したがって、人為的ミスが多いと考えられる部分、人にとって危険度が高い作業などから順に、徐々に人の介在を減らしていくことでヒューマンエラーを減らしていくという手法が現実的でしょう。

対策③ 作業のシンプル化・マニュアル化

対策①も関係していることですが、工場内で必要になる作業を出来る限りシンプルにする、マニュアル化するという手法もヒューマンエラーを減らす対策になるでしょう。特に、作業にまだ慣れていない新人や配置転換されたばかりの方によるヒューマンエラーを防ぐには効果的です。
工場によっては、作業の仕方について特にマニュアル化していない場合も多いです。ベテランの方であればやり方が染みついていますが、それはその人だからできるのであって、客観的にみると非常に複雑でシステム化されていない…ということは珍しくありません。こういった場合には、誰が行っても同じ作業が出来るよう、不要な工程を省いてできるだけシンプルにし、それをきちんとマニュアル化することでミスを減らすことが可能です。工場内で誰もが異なる方法で作業していたのでは、監督員が問題点を見つけることも難しくなってしまいますので、マニュアルを統一するのが望ましいでしょう。

まとめ

今回は、工場で発生するヒューマンエラーの原因やその対策についてご紹介しました。本稿でもいろいろとご紹介しましたが、人間はさまざまな要因からミスをしてしまう生き物ですので、ヒューマンエラーを完全になくすということは非常に難しいことだと思います。しかし、きちんと原因を追究し、その対策を行っていくことで、ヒューマンエラーが発生する確率を大幅に減らしていくことはできると思います。
近年では、ロボットの力を導入することにより、人間が介在する機会を減らしていく手法もありますので、いろいろな対策を組み合わせることで、未然に事故を防げる体制を作っていくようにしましょう!

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