「ホワイト物流」推進運動とは?その概要を簡単にご紹介!

今回は、物流業界で進む『ホワイト物流推進運動』がどういったものなのかについて、簡単にご紹介していきたいと思います。

さまざまな業界で「働き方改革」が進められている中、物流業界でも労働環境の改善が急務とされています。近年では、少子高齢化などの影響による労働人口の減少が深刻な社会問題となっています。どのような業界でも、新たな人材の確保に非常に苦戦していると言われている中、物流業界では人材不足を理由に倒産する運送会社が急増していると言われるほどで、物流業界での人材不足は深刻化の一途をたどっていると言われています。

こういった状況の中、物流業界の人材不足を解消するためのキーワードと言われているのが『ホワイト物流』です。EC市場が年々拡大していく中、配送業には非常にきめ細かいサービスが求められるようになっており、各社が多様なサービスを展開するようになったことから、その一端を担うドライバーの業務が激化してしまい「物流業界はブラック」などと言われるようになっています。こういったネガティブなイメージは、物流業界の人材確保をさらに難しくしてしまう要因となってしまうため、国などが中心になり『ホワイト物流推進運動』が進められるようになっています。
そこでこの記事では、『ホワイト物流推進運動』の概要などを簡単にご紹介していきたいと思います。

ホワイト物流推進運動の概要について

それではまず、『ホワイト物流推進運動』が作られた背景や概要について簡単にご紹介しておきます。ホワイト物流推進運動は、以下のような事が背景となり作られました。

国民生活や企業活動に不可欠な物流の担い手であるトラック運転者の不足は極めて深刻で、トラック運転者がいないために物が運べないこともしばしば生じています。その背景には、出荷元・納品先での待ち時間が長いことによる長時間労働や、積込・積降し等荷役作業の肉体的負担などがあります。これら荷待ち時間や荷役作業時間の長さ、および荷役作業の負担の改善には、出荷元や納品先での物流業務を効率化することが欠かせません。
引用:ホワイト物流推進運動ポータルサイトより

これからも分かるように、『ホワイト物流推進運動』は、物流業界で問題視されていた長時間の連続運転に起因とした事故の多発や、長時間労働の常態化などの問題を解消するために作られています。冒頭でご紹介したように、物流を担うトラックドライバーの劣悪な労働環境から物流業界は『ブラック業界』と称されるようになっています。そのため、これに対してつけられたのが『ホワイト物流』という名称です。

ホワイト物流推進運動の目的

『ホワイト物流推進運動』は、国土交通省が掲げる運動です。島国である日本では、トラックによる物流が主力となっており、産業活動はもちろん国民生活を安定させるためには、安定的な物流の確保が必要です。しかし、上述したように、トラックドライバー不足は年々深刻化しており、これに対応することが急務になっているわけです。
そこで『ホワイト物流推進運動』では、以下のような事を目的としています。

  • トラック輸送の生産性の向上・物流の効率化
  • 女性や60代の運転者等も働きやすいより「ホワイト」な労働環境の実現

ただし、こういった目的を達成するためには、物流企業単体では難しく、物流事業者と、荷主企業や納品先企業など、物流の利用者が相互理解の下に連携する必要があると言われています。
なお『ホワイト物流推進運動』は、2019年3月に国土交通省が公表したのですが、令和2年11月末時点で1109社がこの運動への賛同を表明しています。

ホワイト物流推進運動の具体的な取り組み例

それでは、『ホワイト物流推進運動』では、どのような取組が求められているのでしょうか?ここでは、国土交通省が運営している公式サイトからいくつかの取り組み事例をご紹介しておきます。

荷待ち時間の削減

トラックドライバーの長時間労働は『荷待ち時間が非常に長い』という点が大きな原因となっていると言われています。最近では、さまざまな最新技術を導入し、この荷待ち時間の解消を目指す取り組みも増えています。『ホワイト物流推進運動』では以下のような取り組みが求められています。

  • 物流の改善提案と協力
  • 予約受付システムの導入
  • 発荷主からの入出荷情報等の事前提供
  • 出荷に合わせた生産・荷造りなど

荷役作業の負担軽減

女性や高齢者の物流業界参入の壁となるのが荷役作業です。荷物の中には非常に重量の大きな物も多く、トラックドライバーの大きな負担となっています。この部分は、以下のような取り組みが求められています。

  • 物流の改善提案と協力
  • パレットなどの活用
  • 運転以外の作業部分の分離
  • 荷役作業時の安全対策 他

物流の生産性向上

『ホワイト物流推進運動』では、業務プロセスの見直しによる生産性の向上も大きな目的となっています。具体的な取組事例は以下のような事が紹介されています。

  • 物流の改善提案と協力
  • パレットなどの活用
  • 集荷先や配送先の集約
  • 船舶や鉄道へのモーダルシフト 他

参考:『ホワイト物流推進運動』公式ポータルサイトより

まとめ

今回は、物流業界における人材不足解消や労働環境改善を目的とした『ホワイト物流推進運動』の基礎知識についてご紹介してきました。

物流業界についてインターネットなどで少し調べてみると、「物流業界 きつい」「物流業界 ブラック」などというネガティブなワードが表示されることもあり、近年ではより一層人材の確保に苦戦する企業が増加しています。実際に、EC市場の拡大により、配送需要自体は年々増加していると言われているものの、それを運ぶドライバーを確保できないことから倒産してしまう…などという企業まで登場していると言われています。

今後の日本は、少子高齢化がさらに進むと予想されていますし、物流業界が新たな人材を確保し、安定的な物流を確立するためには、業界全体で根本的な働き方改革を進めることが求められているのかもしれません。

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