工場の仕事選び!一口に工場と言っても職種はさまざまです!

今回は、製造業界で働こうと考えている方のために、「どのような職種があるのか?」についてご紹介します。工場でのお仕事は、求人情報などを見ても『製造に関わる業務』などと記載されているだけで、詳細な仕事内容がわからず、申し込むのに躊躇してしまう…ということも少なくないようです。一口に『製造業』と言っても、工場でのお仕事にはいろいろな職種があり、職種によっては高度な専門知識を必要とするものもあるのです。
そこで本稿では、一般的な工場で募集されているさまざまな職種とその仕事内容について簡単にご紹介します。

工場でのさまざまな職種について

工場などの製造業は、冒頭でご紹介したようにさまざまな職種が存在します。もちろん、職種によって仕事内容は全く異なり、中にはその職種につくための免許取得が必要なものもあります。
ここでは、求人情報誌や求人情報サイトなどでもよく見かけることがある製造業界の代表的な職種とその仕事内容をまとめてご紹介します。

工場でのお仕事① シール貼り

まずは、工場の仕事の中で、特に高い技術や体力が必要とされない、誰にでもできる仕事として高い人気を誇る『シール貼り』からです。
この職種は、工場だけでなく倉庫などでも募集されており、仕事内容としては、その名称通り「製品にシールを貼っていく作業」です。具体的に言うと、工場で作られる化粧品やお菓子、文房具など、ありとあらゆる物に、何らかのシールを手作業で貼っていく仕事で、倉庫などであれば郵便物の住所ラベルを貼る作業もこれに分類されます。
シール貼りは、非常に簡単で丁寧に行えば誰にでもできる作業ですので、学生のアルバイトや主婦のパートさんを中心に多くの方が活躍しています。

工場でのお仕事② 製品の検査

これは、工場で生産される製品に傷や不具合が無いかチェックする仕事です。具体的には、以下のような作業です。

  • 生産された商品の品質が保たれているか分析機器を使って確認するときの補助などを行う
  • 商品が規格に合った大きさになっているか、寸法のチェックを行う
  • 商品の動作に不具合が出ていないかチェックを行う
  • 商品に傷や汚れが無いかチェックを行う
  • 加工食品などで、異物が混入していないかチェックを行う
上記のように、常に集中力を保って、商品のチェックを行う必要があるため、大雑把な性格をしている人などはあまり向かないかもしれません。

工場でのお仕事③ 軽作業

製造現場では『検査・検品・梱包・仕分け・ピッキング』などを総称して軽作業という場合が多いです。検品は「運ばれてきた商品が、注文された数や内容になっているのか確認する作業」、梱包は「製品を箱詰めする作業」などですが、これらをひとまとめにして任される工場も多いようです。
なお、実際に働く工場や倉庫によって『軽作業』が何を指しているのか変わる場合もあるので注意しましょう。

工場でのお仕事④ フォークリフト運転手

工場や倉庫などで、重たい荷物を持ち上げ、移動させるのがフォークリフト運転手の仕事です。フォークリフト運転手のお仕事は、運転免許を持っていなければできないと考えている方も多いですが、実際にはそういうわけではありません。実は、最大荷重1トン未満のフォークリフトであれば、特に免許の取得は必要なく、免許を持っている人の指導さえ受ければ、運転することができるのです。
ただし、工場や倉庫での作業となると、1トン以上の荷物を移動させることが多くなるため、免許を取得しておいた方が仕事の幅を広げることができます。免許取得に関しても、最大35時間の技能講習を受けるだけですので、比較的簡単に免許を取れます。

MEMO
フォークリフトの免許は、「自動車免許を持っている」「1トン未満のフォークリフトを使って6ヶ月以上勤務している」「大型特殊免許を持っている」人に関しては、一部の技能講習が免除されます。そのため、まずは1トン未満のフォークリフトの仕事に就き、6カ月以上働いてから取得する方法でも良いかもしれません。

工場でのお仕事⑤ 組み立て作業

自動車工場などの期間工で多いのがこの組み立て作業です。作業内容は、自動車のドアやハンドルなど、部品の取り付けを行い製品が完成する最終工程で組み立てを行う作業となります。製造業の中には、たくさんの部品を組み立てることで成り立っている工場も多いので、非常に重要な職種と言えるでしょう。
一般的にですが、自動車工場などの重たい部品の組み立てが必要な工場では男性が多く、電子部品など小さな部品の組み立てがメインの工場では女性従業員が多いという傾向があります。

工場でのお仕事⑥ 旋盤

旋盤は、あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、機械を使って金属を削ったり、磨いたりして加工するお仕事です。モノづくりの現場である製造業では非常に重要な仕事のひとつです。
この旋盤は、金属材料を回転させ、そこに刃物を当てることにより削っていくというものですが、規格通りの製品を作るためには微妙な力加減が必要となり、職人と呼ばれるようになるにはかなりの経験が必要とされてきました。そのため、旋盤の仕事は技術継承も難しく、厳しい仕事だと考えられがちです。
しかし、現在では、コンピュータで削り加減などを指示し、旋盤を操作するNC旋盤が主流となってきているため、旋盤の仕事はプログラミングとオペレーティングが主な仕事内容となっています。したがって、以前のように熟練の技術や職人のカンなどはそこまで必要とされず、機械操作の知識やプログラミングなどのコンピュータ技術が必要とされます。

工場でのお仕事⑦ 鋳造

鋳造は、高温で溶かした金属を鋳型と呼ばれる型に流し込んで、それを冷やすことで製品を作る加工技術です。流し込む金属は1300℃以上になることもあり、防護服を着用しての作業となるため、製造業の中でもきつい仕事のひとつでしょう。具体的な鋳造の仕事は、『鋳込み作業・型枠外し・混練装置オペレーター』の3つに大きく分かれており、未経験の場合は「混練装置オペレーター⇒鋳造の補助」と徐々に鋳造のやり方を学んでいくという流れになります。
鋳造の仕事に就く場合は、免許などが無くても雇ってもらうことはできますが、国家資格となる鋳造技能士を取得すると大企業などへの転職には役に立つと思います。

まとめ

今回は、製造現場となる工場などで働こうと思っている方に向けて、製造業のさまざまな職種とその仕事内容に関してご紹介しました。もちろん、本稿でご紹介した職種以外にもまだまだいろいろな職種がありますので、自分が持っている技術が何に生かせそうか、一度いろいろと調べてみると良いのではないでしょうか?
工場などの製造業での仕事は、しんどい・きついというイメージを持っている人が多いですが、最近ではロボットの導入による自動化が進んできています。そのため、近年では肉体労働よりも機械のオペレーティングやプログラミングが主な仕事内容となっている工場や倉庫も多くあり、肉体的なしんどさはほとんどないという職種も増えています。したがって、昔からある「工場の仕事はしんどい」というイメージは一度取り払い、どういった仕事があるのかを良く調べてみると良いでしょう。